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赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア

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赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア
自分を愛する力を取り戻す〔心理教育〕の本 白川美也子著

この本は、トラウマ支援にかかわる人とその当事者と家族のために書かれた本です。
トラウマとはどんなものか、どう対処したらいいのかが
平易な言葉でわかりやすく書かれています。

前半は、トラウマのある人の心の状態がどのようなものであるかを
あかずきんちゃんとオオカミの童話に例えながら
その症状と回復の過程が説明されています。
半ばには、災害トラウマの特徴とその影響についても書かれていますので
災害支援ボランティアなどに行かれる方が、行かれる前に読まれるといいなと思います。
後半は、トラウマを抱えた人の支援にあたる人が、どんなことに気を付けたらいいのかが
支援のポイント(大原則)や支援者に起こりうる感情や状態とともに、
支援者に求められる資質とセルフケアについても触れられています。
どの章も、アカデミックてたくさんの知見に満ちたものでありながら
言葉使いがわかりやすく理解しやすい1冊になっています。
お会いしたことはありませんが、著者の臨床に対する姿勢が垣間見える気がします。

全編を通して、興味深く時に深くうなずきながら読んだのですが
個人的に感動したのは「あとがき」です。
トラウマやPTSDなどの領域で長く活動されてきた著者が、
この本を書かれた思いや、愛と祈りが痛いほど伝わるように思いましたし
あとがきに溢れた愛情とこれまでに出会った患者さんたちへの謙虚な姿勢は
心理臨床の末席に籍を置くものとして、心から見習いたいと思います。

著者によると、例えば性被害であれば女児の6人に1人、
男児の10人に1人が受けているデータがあるそうです。
国連の世界の女性報告書は、
女性の3分の一が人生のどこかで身体的性的な暴力被害を受けると報告しています。
(もちろん、男性がより多く受ける被害もあります)
被害者も加害者も、トラウマを受けた当事者の多くが誰にもそれを話せず、
深い恥の意識を持っています。その恥が、問題行動の根っこになります。
「No Shame No Blame」(恥ずかしくない、あなたはちっとも悪くない)
この本は、自分と他人にそれを心から伝える人になるために書かれた
ひとりの臨床医の渾身の書なのだと思いました。

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